どんな研究?
5つの国際コホート、合計21,561人の便メタゲノムと食事情報を統合し、雑食、ベジタリアン、ヴィーガンで腸内細菌の構成がどう異なるかを調べました。複数の集団をまたいで結果を検証した点が大きな特徴です。
何が見つかった?
腸内細菌のプロファイルから食事パターンを一定の精度で区別でき、食事と腸内細菌叢の関連が複数集団で確認されました。一方、単純に『ヴィーガンほど細菌の種類が多い』という結果ではなく、微生物の豊富さは集団や食事内容によって異なりました。
ヴィーガンに特徴的な微生物の一部は良好な心血管代謝指標と関連し、植物性食品を多く食べる雑食者にも多く見られました。食事の名称だけでなく、健康的な植物性食品をどれだけ取り入れるかが重要だと示唆されます。
“多様性が高いほど良い”だけではない
腸内細菌の多様性はよく使われる指標ですが、多様性の数値だけで健康状態は決まりません。どの微生物がいるか、どんな働きをするか、宿主の健康状態や食事全体も関係します。この研究も、食事パターンごとの構成と機能に注目しています。
研究の限界
主に横断的な観察データで、食事パターンを変えた介入試験ではありません。自己申告の食事情報、国や社会背景の違い、食事パターンを続けた期間など、説明しきれない要因があります。特定の食事法がすべての人に優れるとは結論できません。
生活にどう取り入れる?
肉や動物性食品を完全に除くことを求める研究ではありません。現在の食事パターンの中で、豆、葉物、根菜、きのこ、全粒穀物、種実など、加工度の低い植物性食品を少しずつ増やすという現実的な読み方ができます。